クロールの呼吸が上手くできない
そう悩んでいる人の中には、必死に首をひねって横を向いて呼吸をしようとしている人がいますが、それではいつまで経っても上手に呼吸をすることができません。そもそもクロールの呼吸は“横を向いて”するものではないのです。
え?何を言ってるの?クロールの呼吸は横向きでしょ?
確かにクロールの呼吸の時に見る方向は“横”です。しかし、首をひねって横を向こうとしても上手に呼吸はできないのです。
・首をひねっても呼吸ができない理由
クロールは横呼吸なので、首をひねって横を向きたくなる気持ちはわかりますが、上手に泳いでいる人達は呼吸の時に首をひねったりなんかしていません。
なんで首をひねっても呼吸ができないのかわからないという方は、一度その場で左右どちらでもいいので横を向いてみましょう。
横を向いた時、あなたのあごの位置が肩よりも後ろにいくまで首をひねることができましたか?
もしできたのであれば、首をひねるだけでも呼吸をすることは可能かもしれませんが、普通の人はそこまでの可動域はありませんのでできませんよね。そして、あごの位置が肩よりも手前にあるということは、泳いでいる時であればそこは水中である可能性が高くなります。
その結果、むりやり顔を上げて呼吸をしようとするので、姿勢を崩しながら呼吸をすることになるのです。
・重要なのはローリング
クロールの呼吸で重要なのは首をひねることではなくローリングです。ローリングはやりすぎてはいけませんが、少なくともリカバリー側の肩が出るくらいは体を回すので、意外と左右に動いています。
(しっかりと左右にローリングしているのがわかりますよね?)
これだけ左右に傾いた状態で呼吸動作を入れるので、呼吸をする時の顔の向きは体に対して“ほぼ正面”で行えるのが正しい呼吸だと言えます。(呼吸時の写真がないのでわかりにくくてすいません)
・最初は斜め上を見るくらいでいい
とは言え呼吸がまだきちんとできていない状態でいきなり体に対してほぼ正面の位置を向いて呼吸をするのは至難の業です。ですから、最初は首も軽くひねるようにして構いません。
そして呼吸の際は斜め上を見るくらいのつもりで呼吸をするとよいでしょう。上手く体をローリングさせて、しっかりと呼吸することができるようになってから、ベストな姿勢へと修正していった方が正しい姿勢での呼吸を覚えやすいからです。
最終的な目標は、呼吸をした時に下側のゴーグルが水没したまま呼吸ができるようになることです。つまり、仮に右目をつぶって右呼吸をしたのであれば、左目では水中しか見えない状態が正しい姿勢の目安になります。
成人の初心者や中級者くらいのスイマーを指導していると、自分ではうまくローリングしていたつもりでもしっかりとできていなかったり、首をひねることに頼った呼吸をしているせいで姿勢が崩れたりしている人も結構います。
ローリング技術をしっかりと身につけて、ラクな呼吸を身につけられるように頑張りましょう!
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